【三寒四温】さんかん-しおん
解説
螽斯在戸 <十一月>きりぎりすとにあり
最期を悟った劉備が瞬間に思う景色が好きです。
みんなで駆けたなんでもないような時間に流れるあたたかな人のぬくもりが、
劉備の血脈なのだと再認させられて、爆発する間際の星の終焉のようで印象的です。
山茶始開 <十二月>つばきひらく
三國無双8より、法正ifの分岐前くらいの時間軸。
諸葛亮と法正の、相手の嫌いなところがくににとっての利用価値と理解している頭の良さが好きです。
だからこそ2人にしか分かりえない領域があり、それがこんな夜更けに物理的に重なった。そんな瞬間を描きました。
きっとこの書簡を取りに来るだろう、ほらやっぱり、あなたのそんなところが憎たらしくて、だから憎めない。
朔風払葉 <一月>きたかぜこのはをはらう
何色にも染まらない、純白の陳宮の気高い魂が愛おしいです。
三國無双8のifより。勢力という枠すら軽々超えていく自由で力強い魂に痺れます。自由を求めていながら、どこか孤高になりきれないところに人間らしさを感じて、それもまた好きです。
菜虫化蝶 <二月>ななむしちょうとなる
菘藍はその葉で染色した"青は藍より出でて藍より青し"立身出世の色です。*
許昌の冬は凍てつくように寒く、すっかり回った酔いも冷めてしまうだろうなと、向かい合って話をすることも少なくなった荀攸と荀彧が偶然そんな機会に恵まれたとき、案外とどうでもいい昔話を語らったりしていたらいいなと想像しながら静かな許昌の夜を描きました。
蟄虫啓戸 <三月>すごもりむしとをひらく
劉備は誓いの囚人だなと思います。
燃え盛る火獄のなか、劉備だけが咲き誇る三月の桃園にいる。美しい情景の、その真裏にある凄惨な光景を皮肉のように脳裏に浮かべながら、とにかく非現実的なくらい美しくをテーマに描きました。
蚕起食桑 <四月>かいこおきてくわをはむ
長江の土壌がはぐくむ、呉の家庭的なあたたかい色が好きです。
戦にあけくれる中、長距離を駆けて陽の傾きに逸る帰路の途中、遠く城郭にのぼる民家のかまどの煙を見て、ふと足を止めて寄り道をする周瑜がいればいいなと思い馳せました。
腐草為蛍 <五月>くされたるくさほたるとなる
人一倍努力家な元直と、それを支えたいけど少し不器用な孔明と、なんだかんだで面倒見のいい士元。
「腐草為蛍」に合わせて、少し加筆しました。
水鏡門下は会話の節々から感じるお互いへの理解が、そこにあったであろう時を連想させて堪らなくなります。
土潤溽暑 <六月>つちうるおうてむしあつし
蒸し暑く曇りの多い益州だからこそ、陽の昇る日はきっと特別に感じることだろうと思います。
漢中の争乱ののち、はじめて明ける朝がそんな日だったらいいなと、会話するでもなく、ただ涼やかな空気の中で朝日を眺める劉備と諸葛亮を描きました。
蒙霧升降 <七月>ふかききりまとう
涼州を駆けていると、その広さに地平がどこまでも続いているような錯覚を覚えます。
空を仰ぎ見ると星々がどこまでも高く遠く広がっていて、余計に自分が小さくみえたものです。
乾いた砂漠の孤独のなかにあった馬超の心を緑の大地に牽いたのが馬岱であり、一人ではない世界の地平は違う意味でどこまでも広く、空はどこまでも高く感じるだろう、と思います。
蟄虫抷戸 <八月>むしかくれてとをふさぐ
樊城に降りしきる雨音がたまらない。なぜ自分が「最初」ではないなどと思い上がっていたのだろう。三月『蟄虫啓戸』と連動しています。
雪下出麦 <九月>ゆきくだりてむぎのびる
三國無双8、郭嘉ifの延長線上に、残された魏軍師たちに思い馳せました。
軍略だけでなくきっといたるところに郭嘉の足掻いた跡はくっきりはっきりと残っていて、その眩い光の残像にさえ勝利へと導く力強さがあり、主君とともに千里の先まで駆けているに違いない、と思います。
星落秋風 <十月>しゅうふうにほしおつる
秋風、五丈原、姜維はあれから眠れずに朝を迎え、東から朝日の昇るを見る。
この画の視点は胸騒ぎを覚えて眠れなかった陣中の一兵卒という設定があります。
厠の帰りふと見上げた空に流れる星を見つけ、視界に入った人影に目を細める。
螽斯在戸 <十一月>きりぎりすとにあり
最期を悟った劉備が瞬間に思う景色が好きです。
みんなで駆けたなんでもないような時間に流れるあたたかな人のぬくもりが、
劉備の血脈なのだと再認させられて、爆発する間際の星の終焉のようで印象的です。
山茶始開 <十二月>つばきひらく
三國無双8より、法正ifの分岐前くらいの時間軸。
諸葛亮と法正の、相手の嫌いなところがくににとっての利用価値と理解している頭の良さが好きです。
だからこそ2人にしか分かりえない領域があり、それがこんな夜更けに物理的に重なった。そんな瞬間を描きました。
きっとこの書簡を取りに来るだろう、ほらやっぱり、あなたのそんなところが憎たらしくて、だから憎めない。
朔風払葉 <一月>きたかぜこのはをはらう
何色にも染まらない、純白の陳宮の気高い魂が愛おしいです。
三國無双8のifより。勢力という枠すら軽々超えていく自由で力強い魂に痺れます。自由を求めていながら、どこか孤高になりきれないところに人間らしさを感じて、それもまた好きです。
菜虫化蝶 <二月>ななむしちょうとなる
菘藍はその葉で染色した"青は藍より出でて藍より青し"立身出世の色です。*
許昌の冬は凍てつくように寒く、すっかり回った酔いも冷めてしまうだろうなと、向かい合って話をすることも少なくなった荀攸と荀彧が偶然そんな機会に恵まれたとき、案外とどうでもいい昔話を語らったりしていたらいいなと想像しながら静かな許昌の夜を描きました。
蟄虫啓戸 <三月>すごもりむしとをひらく
劉備は誓いの囚人だなと思います。
燃え盛る火獄のなか、劉備だけが咲き誇る三月の桃園にいる。美しい情景の、その真裏にある凄惨な光景を皮肉のように脳裏に浮かべながら、とにかく非現実的なくらい美しくをテーマに描きました。
蚕起食桑 <四月>かいこおきてくわをはむ
長江の土壌がはぐくむ、呉の家庭的なあたたかい色が好きです。
戦にあけくれる中、長距離を駆けて陽の傾きに逸る帰路の途中、遠く城郭にのぼる民家のかまどの煙を見て、ふと足を止めて寄り道をする周瑜がいればいいなと思い馳せました。
腐草為蛍 <五月>くされたるくさほたるとなる
人一倍努力家な元直と、それを支えたいけど少し不器用な孔明と、なんだかんだで面倒見のいい士元。
「腐草為蛍」に合わせて、少し加筆しました。
水鏡門下は会話の節々から感じるお互いへの理解が、そこにあったであろう時を連想させて堪らなくなります。
土潤溽暑 <六月>つちうるおうてむしあつし
蒸し暑く曇りの多い益州だからこそ、陽の昇る日はきっと特別に感じることだろうと思います。
漢中の争乱ののち、はじめて明ける朝がそんな日だったらいいなと、会話するでもなく、ただ涼やかな空気の中で朝日を眺める劉備と諸葛亮を描きました。
蒙霧升降 <七月>ふかききりまとう
涼州を駆けていると、その広さに地平がどこまでも続いているような錯覚を覚えます。
空を仰ぎ見ると星々がどこまでも高く遠く広がっていて、余計に自分が小さくみえたものです。
乾いた砂漠の孤独のなかにあった馬超の心を緑の大地に牽いたのが馬岱であり、一人ではない世界の地平は違う意味でどこまでも広く、空はどこまでも高く感じるだろう、と思います。
蟄虫抷戸 <八月>むしかくれてとをふさぐ
樊城に降りしきる雨音がたまらない。なぜ自分が「最初」ではないなどと思い上がっていたのだろう。三月『蟄虫啓戸』と連動しています。
雪下出麦 <九月>ゆきくだりてむぎのびる
三國無双8、郭嘉ifの延長線上に、残された魏軍師たちに思い馳せました。
軍略だけでなくきっといたるところに郭嘉の足掻いた跡はくっきりはっきりと残っていて、その眩い光の残像にさえ勝利へと導く力強さがあり、主君とともに千里の先まで駆けているに違いない、と思います。
星落秋風 <十月>しゅうふうにほしおつる
秋風、五丈原、姜維はあれから眠れずに朝を迎え、東から朝日の昇るを見る。
この画の視点は胸騒ぎを覚えて眠れなかった陣中の一兵卒という設定があります。
厠の帰りふと見上げた空に流れる星を見つけ、視界に入った人影に目を細める。
あとがき
ご訪問いただき、またご覧いただきありがとうございます。五十風と申します。
時代に逆行して、見えない感情や関係性、読み解くのに時を要する情景を描きます。
人間の感情がインスタントであってたまるか。それが歴史じゃないのか。
世界が水墨画のような白黒の世界だったとして、
そこに彩りがついていくとしたらきっと四季と人間の感情の色だろう、と思います。
日増しに寒くなる空気の冷たさを感じるとき、ふと昼の長さに気づいたとき、
詩歌に歌われるような移ろいゆく無常に趣きを感じる感性を育んでこれた環境をなんと贅沢だろうと感じずにはおれません。
今回は流星の誓いに合わせ、これまで描いてきた感情の色を中国の二十四節気に乗せてまとめました。
pixivに掲載しているものもありますが、勢力ごとにまとめていたため散らばってしまっていたものを、自分の頭の中でも整理し直しました。
どの勢力も、キャラクターも大好きなので一本芯を通していらっしゃる方の作品を拝見すると、その深さと唯一無二さに感銘を受けます。
でも、箱推しの自分だからこそ表現できるものも絶対にあると思いました。
そういうところで、過去作も含めて見つめなおしたときに、描いてきたものはやっぱり自分が色んなキャラクターを好きになった起源でもありました。
その過程で感情が高ぶりすぎて二十四節気でないものが含まれますがそれはどうかお目こぼしくださいませ笑
また、作中の時系列は正史または演義の設定に準じていないものもございます。
ifのストーリーからさらに妄想を飛躍させた延長上のストーリーがございます。
解説はあくまで作者の妄言であり、正解ではございません。
ぜひあたたかいお茶とご一緒に、生きた彼らの季節を自由に想像しながら一緒に巡っていただけたら、と思います。
この度はすばらしいイベントへ参加させていただき、ありがとうございました。
この場を借りてお礼申しあげます。
オリジンズが楽しみ過ぎて頭がどうかなりそうです。
こんなクソデカ楽しみをこのタイミングで発露して共有できるなんて最高です。本当にありがとうございます。打ちながら幸せすぎて泣きそうです。
三國無双に出会えてよかったです。
webテンプレート:espace.
参考文献:『中国の伝統色』
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by. 五十風 レクト igarashi lecto
三國無双6がマイベスト。
甘いものと漢服と中国文化が好き。武術初心者2年目。
いちばんいただいて嬉しいお差し入れはお手紙です。
サークルページからメッセージいただけたら泣いて喜びます!
好きなシーンとかキャラとか語っていただけたらもうめちゃ嬉しいです。
あとおすすめの華ドラあったら教えてください。見ます!